「────……、や」
羞恥によがる白の曲線をただ眺めているだけでも昂るのだから、絹のごとく滑らかな肌に手のひらをすべらせる今、たとえ世界が終わろうともこの快楽に溺れたいとさえ思う。

口付けの合間に名前を呼ぶ。糸を引いて離れた唇を、今度は耳元へ寄せて。
「……きれいだ」
存分に熱を含ませて囁いた吐息に、腕の中の体温が敏感に応える。
「ひ……さ、のり」
喘ぐ声を夜が絡め取って、堕ちていく闇の深さは底が知れない。闇の癖に多彩な輝きを纏っていて、目が眩む。
それさえも愉しい。
もう、どうしようもない。